子離れできていたと思っていた。
いざ、娘が家を出るとなると荷造りは大丈夫だろうか?新しい家はどんな家だろう?カーテンは?家具はどうするの?気になって仕方がない。
趣味はなんですか?
と聞かれたら「子育て」と答えられるくらい楽しんで「子育て」していた。
徐々に手が離れて高校、大学、社会人になるともう完全に手が離れ、自分では子離れできていると思っていた。
それがどうだろう。いざ、家を出るとなるとあれこれ気になり口出ししたくなる。
ちょっと待て。よく考えよう。自分の時はどうだったか?
きっと私の若い頃よりもしっかりした2人なので、私が口を出すまでもない。これから独立して自分達の家庭を築こうとしている若者に任せよう。
とある友人の家庭で、お母様の影響が大き過ぎて結婚してからも仕事の人事の移動希望先やお家も購入する時はお母様が見つけてこられたお家でした。いい情報をもらえるのはとても良い事だと思うのですが、その言葉に振り回させていた感があったので、ご主人からみると少し立場がないというか、結婚して2人で家庭を築いていきたいところが、お母様の一声で状況が変わっていたので居づらかったと思います。
案の定、数年後少しギクシャクした時期があり、話し合ってご主人の意見も取り入れた場所へと再度引越しすることになりました。
嫁姑問題もありますが、婿姑問題もそれと同じで大変だなと実感したものだった。
そのことを教訓に、自分の娘が幸せな自分達の家庭を築いていくためにここは静観しておこうと心に決めた母であった。
とはいえ、日曜日に引越しの予定が旦那様の意向で急遽1日前倒しの土曜日になった。
娘も土曜日にゆっくりと荷造りしようと思っていたのが一日前倒しになったので金曜日の朝仕事に行く前と帰ってからの夜中に慌ただしくバタバタと荷物を詰める。
見ていて夜逃げでもするのだろうか?と思う勢いだった。
私の仕事は夜勤のため、まだ荷造りが終わっていない状態のまま家を後にした。土曜日の朝、仕事が終わって急いで帰るともう荷物を持って出た後だった。
というのも、娘は休日出勤で午前中は仕事だったのだ。いつもは電車通勤だがこの日は荷物をいっぱいに詰め込んだ車で出勤してそのまま新居入りする予定なのだった。
「ただいまー!」
玄関を開けて荷物がなくなった部屋を見ると涙が込み上げてきた。
娘は「車を返しに連休明けに帰るから!」「車で1時間程だし、すぐ会えるよ。」
確かにそうなんだ。すぐに会える。
違うんだ。
そんな涙じゃないんだ。自分の元から巣立っていくヒナを見送る涙なんだ。
大丈夫。私が娘の歳には2人目がお腹にいたもの。逆にいつまでも居られるとそれはそれで心配だ。
お父さん、お母さんをはじめ、叔父様や叔母様方や諸先輩方もこうやって娘を送り出して来たのかと思うと頭が上がらない。
「みんなすごいよ!」凛として送り出している。そう見えるだけなのか?はたまた他人からみたら私もそう見えているのか?
お休みで遅くに起きていた次女とお昼ご飯を食べていると急に込み上げてきた。
「お姉ちゃんが行っちゃった。」
残された2人の前では泣くまいと決めていたのだが、込み上げてきたものは抑えきれなかった。
次女はあっけらかんと「どのタイミングで???」と変なタイミングで込み上げた私を軽く笑い「長くいた方じゃない?」と彼女なりの慰めの言葉をくれた。
午後からは気持ちを切り替えて長女の抜け殻の整理をするとしよう。
今、声を大にして言いたい
「立つ鳥跡を濁さず」
長女よ!この言葉を知っていますか?
26年間育てたのはこの私。「趣味は子育て」と言ってきた私にとって恥ずかしくも反省が残る巣立ちであった。。。
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