営業の極意!人の話を聞く

日々の出来事
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ガス屋の営業

先日、ガス屋さんがガス器具の点検に来た。

給湯器とガスコンロの点検だったのだけど、やはりそこは営業だ。換気扇が変な音を鳴らしながら回っていることに気がついた。コンロの点検では、コンロ自体は問題ないけど、グリルがそろそろ疲れてきているので、買い替えをお勧めします。とのことだった。

そりゃそうだよ。もう26年も使ってるもの。

私だって買い替えたい。キッチンごと丸ごと変えたい!

と心の中で思いながら、

「そうなのよね〜。わかってて、変えたいんだけど…、現状ちょっと厳しいのよね〜」

と濁した。

営業マン「このコンロ、結構使われてますよね?14、5年ですか?」

なんてとぼけたことを。。。

私「いえいえ、もう26年くらい使ってますよ」

営業マン「えっ⁉︎マジっすか?ちょっと見せてもらいますね。」

と言いコンロ下の扉を開けて覗き込んで型番やら年式を確認した。

営業マン「うわー!1998年ですね。オレと同い年です。26年ですね!」

ねっ。言ったでしょ。長女が生まれてすぐに引っ越してきて、その時に新しくしたんだから間違いないのよ。このキッチンは長女と同い年なのよ。

「あらっ、うちの長女と同い年ね」

営業マン「めっちゃキレイに使われてますね!コンロの寿命って大体15年くらいなんですよ。換気扇もですか?それならやっぱり替え時ですね!」

そんなこと何年も前からわかってるよ。我が家にはそこに回せる予算がないんだよ。と心の中で思いながら「そうだよね〜。だけど今はちょっと余裕がなくてそこまで手が回らないの。下の子も大学生だし、学費もかかるの。もう少し様子を見るわ。ごめんなさいね。」と軽くお断りした。

営業マン「やっぱり、旦那さんに相談しないとだめですか?」

きっと世の奥様や賢い方々は「そうね〜」と帰ってもらうのだろうけど、私ときたらついつい「いやー。うちは旦那いないからー。1人なのよ。笑笑」と言わなくていい一言を言ってしまった。

営業「えっ⁉︎離婚されたんですか?それなのに娘さん大学に行かせてるんですか?」

この営業の子も変なところに食いついた。

私「そうだよ〜。まぁ、奨学金借りてもらってるけどね」

娘が3人いること。長女が音大に行ったこと。今はその特技を活かして仕事していること。大学の入学式で泣いたこと。長女にやりたい事をやらせたからには3人ともしたい事をやらせたいと思っているってこと。などなど、いろんな話をした。

なぜってめっちゃ食い付いて聞いてくるから。。。笑

営業「僕が言うのもなんですが、上の娘さん達就職されてるなら少し援助してもらうとかできないんですか?」

私「あなた、親にしてあげてる?親の生活支えてあげてる?」

営業「してないです」

私「でしょ。私自身、苦労せずに育ってきてるの。だから娘達にもそんな苦労させたくないのよね。」

営業「やばっ!かっこよ過ぎでしょ。もう、それ以上話さないでください。泣いてしまいそうです」

なんてやり取り。。。

気付けばガスの話そっちのけで私の身の上話に興味深々で根掘り葉掘り聞いてくる。あれこれ話していると打ち解けてしまって

営業「ちょっと座っていいですか?」

本当この子面白い子。娘と同い年ということもあって妙に親近感が湧いて

「いいよ。お茶でも飲む?」

営業「いいんですか?笑もう午前中の仕事しません。もっと話聞かせてください!」

なんてよくわかんない展開になった。

テーブルに座り、コーヒーとお菓子を出した。

。。。そこから離婚した理由や子育ての話なんかあれこれ話し、そこからどんどん話は広がり、彼の出身地の話や学生時代の話、実家近くの観光おススメスポットや韓国好きだということなどなど…話すこと2時間。

同じ営業仲間から連絡が入り仕事に戻ることになりました。

営業の秘訣

それだけあれこれ話したし、娘と同い年という事もあって妙に親近感が湧き、話した感じ悪い子ではなさそうだったので、営業土産に何か仕事を頼もうと思った。

キッチンの中で今一番どうにかしたいところが蛇口だった(この悩みも相談済み)蛇口を捻ると水が漏れるのだ。この状態で数年間過ごしてきたけど、最近漏れ出す水の量がどんどん増えてきて困っていた。

何度もいろんな業者さんに相談はしたもののなかなか金銭的な理由で交換できていなかった。

ガス屋さんだけど、キッチンの蛇口も交換してくれるとのことだったのでどうせ交換するならこの子に頼もうと見積もりを依頼した。

この営業マンはちょっとした会話からどんどんと話を広げて、仕事以外のプライベートな話までしながら、めっちゃ寛いだ結果、小さな仕事を一つゲットしたことになる。

もう少し、金銭的に余裕があればキッチンごと交換することも頼もうと思うくらいだ。

話をしていて、明らかに営業トークなんだろうなってわかるとこちらも警戒はとかないけれど、この営業の子はある瞬間から営業マンから娘の友達の顔に変わっていて、明らかにドアを開けた時のガス屋さんの顔とは違っていた。

全てがうまく行くとは限らないけど、相手の懐に入り込むことが大切だとつくづく実感した出来事だった。

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